ゲームの内容:
あなたは歩くHTMLエディタです。なぜか街を歩いているだけで
襲い掛かってくる村人たちを、タグをうまく使ってやっつけて行くべし。
<TABLE>タグでテーブルを出し、<HR>タグで水平線を出す、
そんな歩くHTMLエディタの、たった5分の奇妙な冒険!
まず、誰もが最初に驚くのがこのダウンロードサイズでしょう。
いくらツクール2000のRTP(ランタイムプログラム)のためとはいえ、
これはちょっと短すぎやしないか!?本当にきちんとダウンロード出来たのか!?
と驚きましたが、きちんとプレーできました。これだけ見ても革命的でしょう。
取り敢えず、「ゲームをやりたいけどダウンロードサイズが心配」って人でさえ、 もはや何の心配もいらない、という点で、実に親切であるといえます。しかし、13キロバイト ってコンパクトすぎ。ゲーム内容も5分か10分で終わるんですが。
しかもタイトルが「HTMLエディタ」です。「RPGツクールでツールを 作ったんですか!?」と誰もが思うでしょう。勿論そういうわけではなく、 「HTMLエディタという名前のゲーム」なのですが、主人公が、歩くHTML エディタなのです。何じゃそりゃ?
そういえば僕が大学で学部のとき、プログラミング演習で、クイックソートなど
基礎的なアルゴリズムをいくつか組む課題が与えられましたが、その時
「言語は自由」とのことでした。そこで友人と話し合って、「RPGツクールは
どうだろう?」「Dante98IIなら、変数機能があるからやりやすいんじゃない?」
などと妙なことを考えていました。
ツクールでプログラムを作るというのが我ながらとんでもないことを考えていた
ものですが、この「HTMLエディタ」というタイトルを見て、まさにこれを
思い出させてくれました。
閑話休題、このHTMLエディタ、魔法の代わりに「タグ」を使って様々な 問題を解決したり、敵を倒したりするゲーム、というなんだかよく分かったような 分からないような感じのゲームです。
正直なところ、このゲーム、ゲームとして見ると全く成立していません。 意味も無く襲ってくる敵、<KILL>タグで一発の敵達、「え、今のがラスボス だったの?」というくらい唐突なエンディング(13キロバイトじゃ仕方ないけど)、 などなどまあ、そこがバカゲーらしいといえばバカゲーらしいんですけど、それでも 「目の付け所」の斬新さには感心させられます。
やはりこの「タグを使った戦闘」というアイディア。タグによって戦闘背景が
変わったり、敵の姿が変わったりするのが純粋に面白かったです。例えば、
<LARGE>タグで男の子が大人に変わったりするあたりがいけてます。
特にこういう効果は、以前のツクールには無かった機能で実現されており、
かなりチャレンジしている作品だといえます。
ただ、そのタグが戦闘でどのような効果があるのかが分かりづらいのが残念です。
もう少しタグの整理をして、戦闘を面白くするなど、
このアイディアを伸ばしていけば、大化けする可能性があると思います。
そういうわけで僕としてはやはり、五三郎さんには、
歩く「HTMLエディタ」の壮大な冒険を作って欲しいな、
なんて思います。だって、目の付け所がよすぎますから。
途中で、仲間として「ASP」や「CGI」が加わり、最後に「クラック魔王」と
戦う、というシナリオでいかがでしょうか。
この「HTMLエディタ」というゲームを、これだけのネタにしては ほしくないので、これを発展させて、是非凄まじいバカゲーを作って欲しい、と こころから願っております。