ゲームの内容:
「ミノタウロスを再び封印した勇者に新たなる試練が!
今度の敵は魔王。果たして勇者は魔王を倒すことができるのか!?
そして、前作(ミノタウロスクエスト2)で異次元に放り込まれたポールの行方は?
大好評ミノタウロスクエストシリーズ第三弾!!」(作者サイトより)
という触れ込みでミノウェアから発売された…ということを仮定して作られた
架空のメーカーの架空のRPG…というパロディであり結局は秀逸なバカゲー。
こんなレビューを読んでいる暇があったら、 すぐに上のダウンロードページに飛んで下さい。っつーか飛べ(^^; で、プレーしてください。 この続きを読むのは、その後にした方がいいと思います。
....プレーしましたね? じゃ続きを読んでください。 あ、でも「今オフラインなんですけど」という人も いるでしょうから、プレーしてない人もいる、ってことで ネタバレにならないように文字の色を変えておきます。
まず、この作品は、最初に名前を入力してもらいます。 しかし、あれ?これツクール95作品。 確かツクール95には そういう機能がないはずなのに。 そんなことを考えつつ名前入力画面を見ると....
以下、ネタバレ。
(↓ここから↓)
何とツクール2000の画面をスキャンしただけやん!
しかも解像度が違うためここだけガタガタになってる!!!
ツクール95作品なのにツクール2000作品だったとは、
参りました(意味不明で失礼)。
ただ、名前入力できないのですけど....
結局デフォルトの名前のまま強行。結局名前など入力してないじゃないか!
しっかし、驚いたのは、「95の素材を2000に持ってくる」ように
「新しいツクールで、古いツクールのデフォルト素材を使う」
といったようなことはよくあるのだけど、その逆、新しいツクールの
素材を持ってきて古いツクールで作るというのは相当に斬新....
あ、バカゲー二大巨頭のもう一人、かはさんもやってたか、2000素材を
シミュツク95に強引に使って。
(↑ここまで↑)
超短編と申し上げましたが、オーソドックスタイプの戦闘が あります。しかし敵のグラフィックが....。 バカゲーということが非常にわかりやすいです、はい。 とはいえ、バカゲーの割に、ゲームバランスもいいし、 システム面ではオーソドックスに思えるかもしれません。
大丈夫、その感覚はことごとく裏切られていきますから (馬鹿方面に)。
そしてフィールドを行くと、ダンジョンがあります。
そしてダンジョンの中では敵も出てくるし、宝箱もあります。
これだけ聞くと、普通でしょう、実際、
ここまでは普通です。しかし、凄いのは、
宝箱を調べると宝箱を手に入れることが出来ます。
え、これも当たり前だって?確かにこの文章だけ見ると、
当たり前に見えますね。しかし、この文章の意味するところ、
なぜ僕がここを強調したかは、プレーした人なら誰でも
お分かりでしょう。
そういうわけで、 取り敢えず終わるんですけど、ラストが最強に極まっております。 そう、「取り敢えず終わる」とさりげなく書いたけど、 本当に取り敢えず終わるんです。 これについてはここで述べるのはどうかと思いますので、 ぜひとも皆さん、その目で確かめてください。
以下、ネタバレ含む解説。
(まだプレーしていない人は楽しみが半減するため決して読まないこと。)
(↓ここから↓)
ドラクエ7を妹が勝手に持っていった。友達に貸すためらしい。
しかし僕もドラクエ7をプレー中だったため、ディスク2がプレステの中。
妹はドラクエ7をディスク2枚組だと知らなかったらしい。
幸い、ディスク2に入る前に気づいたのでめでたしめでたし、ですが。
あと、これは何かの雑誌で読んだのだけど、FF8が中古で格安で 売られていて、「ディスク4がありませんが結構遊べます」というのが あったらしい。まあFF7もディスク1で止まっている人が結構 いましたからねえ。
しかしミノクエ3のディスク2はどこにあるのでしょうか。
きっと異次元空間に消えたに違いありません。
(↑ここまで。↑)
実は僕はこのゲームほど、「ゲームの内容」を書くのに 苦労したゲームはありません。なぜなら、このゲームは現実と 架空とゲームと…といった多重構造から成っているからです。 そしてその多重構造が思わぬ馬鹿ゲー新感覚を作り出すのに成功しています。
このゲームにはreadmeのHTMLファイルが説明として入っています。
しかしゲームのプレー後に読むとおや?と思うかもしれません。
そうでないとしても、技術的に長けている人は「このファイルサイズで
これだけの壮大な物語が展開されるのか?」といぶかること
うけあいです。
マウスでドラッグしてみると分かるのですが、制作会社の
「ミノウェア」というのも架空であるしシナリオもかなり架空、という
設定だそうです。
なんか噂に聞くAngel Whisper(あの有名なChild-Dreamの作品)みたい。
プレーしていないので何とも言えませんが、
こちらの方が破壊力バツグンです。
なにしろAngel Whisperがゲームと現実の垣根を取り去ってじわじわと
お互いの距離を狭めようとしているそうですが、それに対して、
本作品は「ゲームの中で無理矢理現実に引き戻す」
といった強引さがあり、それを不本意にも笑ってしまった僕がいて、「ああ、なるほど、
こういうのもありだな」と思わせてくれました。